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|-|-|-|2014/07/26 Sat.|
どこまでも漕ぐ
近藤史恵『サクリファイス』(新潮社,2007/08)
近藤史恵『エデン』(新潮社,2010/03)
近藤史恵サヴァイヴ』(新潮社,2011/06)

「楽園」に到達するのは難しい。だが、そこに居続けるのはもっと困難だ。[帯] ただ、あの人を勝たせるために走る。それが、僕のすべてだ――。[帯] 『サクリファイス』(第10回大藪春彦賞受賞/第5回本屋大賞第2位/『このミステリーがすごい!2008年版』国内編7位)は傑作でした。自転車ロードレースという日本ではマイナー/世界ではメジャーなスポーツを題材に、チーム競技でありながら表彰されるのは個人という競技の特質、それゆえに生じるエースとアシストという微妙な人間関係があるからこその展開、見事にミステリとして昇華したときにサクリファイス(自己犠牲、生贄)というタイトルの深さに圧倒される。この自転車青春ミステリの主人公であったチーム・オッジのアシスト白石誓が渡欧し、あのツール・ド・フランスで遭遇した事件を描いたのがシリーズ第2作『エデン』。
目指すのはゴールじゃない。そのもっと先にある、何かを掴みたいんだ――。[帯]そして、第3作にしてシリーズ初の短篇集が『サヴァイブ』である。
    収録作品
    • 老ビプネンの腹の中
    • スピードの果て
    • プロトンの中の孤独
    • レミング
    • ゴールよりももっと遠く
    • トウラーダ
ミステリというよりは至高の自転車小説集であり、白石誓と周囲の人物の過去と未来を描いてファンにはうれしい一冊でもある。白石が語り手となる「老ビプネンの腹の中」「トウラーダ」ではまたしてもチームメイトが××にはまってしまう。それはそれで悲惨なことなのだが、白石の淡々とした先を見つめるまなざしに救われるところ大。「スピードの果て」では、チーム・オッジで同期だったあの鼻っ柱の強い伊庭の意外な弱さが垣間見えるところにも趣がある。そして、チーム・オッジ孤高のエース石尾と、そのアシストに徹する赤城の若き日を描いた「プロトンの中の孤独」「レミング」「ゴールよりももっと遠く」の3篇。そうか、そういう過去があって『サクリファイス』に繋がるんだ。じーん。
|読む―ミステリ|comments(0)|trackbacks(0)|2011/09/04 Sun.|
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