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|-|-|-|2014/07/26 Sat.|
あの頃、サンリオSF文庫を追いかけた
本の雑誌〉364「特集:サンリオSF文庫の伝説」(本の雑誌社,2013/10)

山野浩一に大森望がサンリオSF文庫の裏話を聞く!/オススメ度付きサンリオSF文庫全ロスト[表紙] サンリオSF文庫を特集するなんて聞いていなかったよ。ネットで知り狂喜して〈本の雑誌〉10月号をむさぼる。山野浩一インタビューも思い出もどれも興味深いのだけれど、「サンリオSF文庫完全リスト!」(リスト作成:牧眞司/古書価ランク;彩古)がすばらしい。再刊情報がうれしいし、古書価ランクが載っているのも注目。しかも2000年→2013年の2段表示だあ。
それでは、サンリオSF文庫のマイベスト開示の流行にのっかって、わたしも。
  • ハリイ・ハリスン/水嶋正路訳『大西洋横断トンネル、万歳!』(1979/11)
  • ボブ・ショウ/蒼馬一彰訳『去りにし日々、今ひとたびの幻』(1981/10)
  • ロジャー・ゼラズニイ/遠山峻征訳『ロードマークス』(1981/11)
  • トム・リーミイ/井辻朱美訳『サンディエゴ・ライトフット・スー』(1985/11)
  • ジョン・スラデック/越智道雄訳『スラデック言語遊戯短編集』(1985/12)
以上、再刊されていないベスト5。再刊されているベスト5は
  • アーシュラ・K・ル=グィン/脇明子訳『天のろくろ』(1979/06)
  • マイクル・コニイ/千葉薫訳『ハローサマー、グッドバイ』(1980/05)
  • スタニスワフ・レム/深見弾訳『天の声』(1982/06)
  • クリストファー・プリースト/安田均訳『逆転世界』(1983/06)
  • キース・ロバーツ/越智道雄訳『パヴァーヌ』(1987/06)
なぜか、10作のうち『大西洋横断トンネル、万歳!』『逆転世界』『パヴァーヌ』と広義の鉄道SFが3作も含まれていたよ。
|読む―SF|comments(0)|trackbacks(0)|2013/09/21 Sat.|
宵山の日の冒険
森見登見彦聖なる怠け者の冒険』(朝日新聞社,2013/05)

いまだかつて、これほどまで動かない主人公がいただろうか[帯] 宵山の一日、筋金入りの怠け者を誇る小和田君がはからずも迷いこんでしまう大冒険。ぽんぽこ仮面は狸のお面をつけた怪人いやいや正義の味方。浦本探偵はだらしなくハードボイルドを気取るだらしない探偵。その助手のアルバイトをしているのが女子大生の玉川さん。恩田先輩と桃木さんはラブラブで週末を充実させることに燃えている。後藤所長はスキンヘッド。五代目は某巨大組織の首領でその背後には京都闇社会がどこまでも連なっている。赤い浴衣の女の子はほら『宵山万華鏡』のあの。狸はご存知『有頂天家族』のあの。さらには八兵衛明神に無間蕎麦に大日本沈殿党にテングブラン。これら森見成分が混然騒然唖然呆然陶然となる傑作。
|読む―SF|comments(0)|trackbacks(0)|2013/09/15 Sun.|
僕たちはガンダムのジムに乗っている
常見陽平僕たちはガンダムのジムである』(ヴィレッジブックス,2013/03)

量産型人材として生き抜いてきた著者によるニュータイプになれない僕たちのための希望のキャリア論![帯]
世の中は1%の「すごい人[ガンダム]」ではなく99%の「その他大勢[ジム]」が動かしている。[帯]
タイトルの勝利。もう持っていかれます。まあ、煎じつめれば、僕たちはその他大勢、普通、パシリ、歯車、消耗品、すなわちジムであると主張されるわけです。それはなるほど。でも、僕たちと言いながら僕と君たちでは違うんだよ。同じジムに搭乗していても僕が操縦すればこれだけの成績があげられるんだよ。と言われているような。だから正確を期すと、僕たちはジムではなく、ジムのパイロットであり、その操縦の腕に優劣があることを認めなくてはいけません。生き延びていくのはたいへんだ。だからおもしろい。
|読む―SF|comments(0)|trackbacks(0)|2013/07/23 Tue.|
底にSFがあるから
亀和田武『夢でまた逢えたら』(光文社,2013/04)

ゴシップの愉しみ、そして活字とテレビの黄金時代。
ビートたけし、佐野洋子、椎名誠、手塚治虫、ナンシー関……。
忘れられない人たちと交わした、あの日。
追憶、感傷、シニカルな笑いが織り交ぜられたエッセイ集。[帯] 世の中では亀和田武はいかなる人物としてみられているのだろう。〈劇画アリス〉編集長(1977-1978)として三流エロ劇画ブームを盛りあげた漫画史の偉人か。それとも、『ミッドナイトin六本木』(EX,1984-1985)、『スーパーワイド』(TBS,1992-1996)、『スーパーモーニング』(EX,1998-2000)などで司会をしていたテレビ文化人か。あるいは、テレビや雑誌やポップスやプロレスや競馬(2008年度JRA賞馬事文化賞受賞)について飄々と書き対談なんかもしちゃったりするコラムの才人か。そういった多彩な経歴のなかで出会ったひとびとの姿、まだ売れていなかった頃のビートたけしとの邂逅から、いまの落語ブームを牽引する評論家・広瀬和生との四半世紀に及ぶ交流まで、自在に筆は運ばれる。「横で見ていて、そのズレにズレまくったキャスター志向は相当に笑えた」『3時に会いましょう』の蓮舫、「小きんの第一印象といえば(世の中に、こんなチャラチャラした奴がいるのか)というおどろき、これに尽きる」『ミッドナイトin六本木』の四代目桂三木助、「人当たりは黒服稼業で身につけた腰の低さと笑顔で、決して悪くないのだが、これまた見る人が見ればすぐに気づく"上っつら"な気配が濃くただよっている」『ミッドナイトin六本木』ADだった松野頼久などの取りあげ方がまたなんというか読ませます。
しかし、亀和田武といえばやはりSFのひとなのです。名門「一の日会」にも参加していた生粋のファンダム育ち。寡作だし、日下三蔵『日本SF全集・総解説』にも入っていないけれど、『まだ地上的な天使』などの作品集もある。目黒考二からSF同人誌〈星盗人〉を手渡される情景や、鈴木いづみをめぐるゴシップを扱う手つきなどに、ルーツはSFなんだと感じる。テディ片岡こと片岡義男が創作集団「パロディ・ギャング」に参加していた経緯を問われ、小鷹信光の「子分みたいなもの」であり、広瀬正は「サックスの師匠」だったとさらりと答えられているのには吃驚。ええっ、そ、そうなの。そこから〈宇宙塵〉の思い出へと飛ぶドライブ感がまたいい。世界はつながっているのだ。
|読む―SF|comments(0)|trackbacks(0)|2013/07/19 Fri.|
シェフと弁慶
清水ミチコ主婦と演芸』(幻冬舎,2013/04)

「実名で書いても許される。人徳だと思います!」松尾スズキ[帯]テレビブロス〉の連載「私のテレビ日記」2006-2012年分をまとめたもの。矢野顕子や山下洋輔や大橋巨泉や黒柳徹子から南原清隆や野沢直子や光浦靖子や森迫永依までタレント目白押しの日常雑記。愛と尊敬がたっぷりと毒少々。
2010年
○月×日
「ラジオで三谷幸喜さんをバカにしすぎ」、と注意を受けました。反省。実際、気をつけようと思ってるのに、どうしてもうっかりすると、三谷さんとこぶちゃん(林家正蔵さん)、だけは、身体のどこかですぐバカにしてるんです。どうしたらいいものでしょう。[p.200]
あは。そう感じている少なくないだろうけれど、公言できるのは清水ミチ子だけですよ。おもしろい。駄洒落なタイトルも好きだ。いしいひさいちもしくはリリー・フランキーの『美女と野球』に匹敵します。
|読む―SF|comments(0)|trackbacks(1)|2013/07/17 Wed.|
現実と現実
宮内悠介『ヨハネスブルグの天使たち』(早川書房,2013/05)

伊藤計劃が幻視したヴィジョンをJ・G・バラードの手法で描く注目の新鋭による第2作
    収録作品
    • ヨハネスブルグの天使たち
    • ロワーサイドの幽霊たち
    • ジャララバードの兵士たち
    • ハドラマウトの道化たち
    • 北東京の子供たち
昨年、デビュー作となる『盤上の夜』でゲームSFの極北に達した宮内悠介の第2作は、南アフリカ、アメリカ、アフガニスタン、イエメン、日本をつないで、その近未来の現実をまざまざと切り取るエッジのきいた連作短篇。それぞれの人間はそう異なるものでもないのに、彼我の間はおそろしく遠いという認識のもとに描かれる、どこの土地でも異邦人でしかないという感覚、貧困、戦闘、紛争、国家、宗教、民族、くりかえされる悲劇喜劇、分裂する自我、託される自我、引きこもる自我、記憶。
のほほんとで寝転がって頁を繰るこちらの現実から、描かれたリアルでテロルな現実までの距離感がうまく掴めないまま読み始めた巻頭作「ヨハネスブルグの天使たち」の中盤、少女型ロボットDX9が降りしきる情景が脳裏に焼きつく。そこから先は没入していつしか北東京の団地まで到達していた。「宮内さん曰く「初音ミク」をモチーフにしたという、元々は歌を歌うために量産された少女型ロボット[週刊文春,2013/07/14]」DX9は全5篇に登場するが、その使われ方はさまざまで日本の家電技術のポテンシャルにおそれいる。PS3でスーパーコンピューターを作る方法を連想した。
ハヤカワSFシリーズ〈Jコレクション〉。
|読む―SF|comments(0)|trackbacks(0)|2013/07/16 Tue.|
可笑しくて可笑しくて可笑しくて幸いよ
松田青子スタッキング可能』(河出書房新社,2013/02)

どうかなあ、こういう戦い方は地味かなあ[帯]
    収録作品
    • スタッキング可能
    • ウォータープルーフ嘘ばっかり!
    • マーガレットは植える
    • ウォータープルーフ嘘ばっかり!
    • もうすぐ結婚する女
    • ウォータープルーフ嘘ばっかりじゃない!
スタッキング【stacking】
1 積み重ねること。特に日本では、揃いの食器・家具などを積み重ねることをいう。[大辞泉]
というわけで、平凡な日常があちこちの組織のなかで同じように展開している状況を活写して「スタッキング可能」と名付けるセンスが絶妙。こちらで起きていることはあちらでも起きている。なにも特別でないことがいやにおかしい。ふざけるつもりはなく、いや狙っているのかな、細部を丹念に追いかけていくとなんだかたまらなくおかしくなってしまう。中篇「スタッキング可能」はそんな会社小説である。コント「ウォータープルーフ嘘ばっかり!」シリーズは、「ウォータープルーフ嘘ばっかり!」と連呼する女たちの友情と世界の真実を描くコント。「マーガレットは植える」はひたすら植え続け、「もうすぐ結婚する女」はあちこちに棲息している。とにもかくにも気がつけば行きつ戻りつ反復し重複しシュールもシリアスもさておき笑わずにはいられないカッコよさ。
|読む―SF|comments(0)|trackbacks(0)|2013/07/13 Sat.|
老いては時を跳び
岡野雄一ペコロスの母に会いに行く』(西日本新聞社,2012/07)

62歳のマンガかが描く、認知症の母とのおかしくも切ない日々[帯]
62歳、無名の“ハゲちゃびん”漫画家が
施設に暮らす認知症の母との
「可笑しく」も「切ない」日々を綴った
感動のコミックエッセイ![商品詳細]
齢を重ねることは切ないことが多いけれど、可笑しいこともある。それどころか、懐かしい死者が訪れてくれたり時を跳ぶことだってできるようになるのだ。とりわけ、ペコロスとその母が暮らす長崎にはそんな幻想をよびおこす力があるような。他所者の勝手な思い込みだけれど。
|読む―SF|comments(0)|trackbacks(0)|2013/07/08 Mon.|
復活するはわれなべにとじぶた
山田正紀復活するはわれにあり』(双葉社,2013/04)

タイトルには主人公の復活を含意させているのですが、もう何十年も冒険小説を書かなくなってしまった自分への「冒険小説の復活」というエールの意味もありました[帯] 脊椎腫瘍で余命いくばくもないワンマン社長が、ベトナムを出港する大型船「南シナ海号」に乗せられるてハイジャックに遭うは軍に襲われるは爆発だなんだかんだを、最新鋭ハイテク車椅子「サイボイド」を駆使して立ち向かう。下半身から徐々に進行するマヒが命のカウントダウンを刻むなか、「サイボイド」の能力によって得られる肉体の感覚を頼りに炸裂するアクション。「そのときにはそれがあとになって役立つことになろうとは夢にも思わなかった[p.11]」「真意に気づくのはすべてが手遅れになって後のことだった[p.107]」などのあとを引く山田正紀ならではの語りも健在で釣り込まれる。後書きにある「冒険小説の復活」であると同時に、死にゆく者の一人称によるハードボイルドであり、そして『マン・プラス』級のサイボーグSF。あの「神」との対決のあと、主人公は異世界へと転生したのだと信じています。
|読む―SF|comments(0)|trackbacks(0)|2013/06/22 Sat.|
SF若干
日本SF作家クラブ編『SF JACK』(角川書店,2013/02)

変わらない日常からトリップしよう。
    収録作品
    • 冲方丁「神星伝」
    • 吉川良太郎「黒猫ラ・モールの歴史観と意見」
    • 上田早夕里「楽園(パラディスス)」
    • 今野敏「チャンナン」
    • 山田正紀「別の世界は可能かもしれない。」
    • 小林泰三「草食の楽園」
    • 瀬名秀明「不死の市」
    • 山本弘「リアリストたち」
    • 新井素子「あの懐かしい蝉の声は」
    • 堀晃「宇宙縫合」
    • 宮部みゆき「さよならの儀式」
    • 夢枕獏「陰態の家」
個々の作品はそれぞれにおもしろいのに、一冊のアンソロジーとしての志向が感じられずスースーする。「日本SF作家クラブ設立50周年記念出版、珠玉の書き下ろし短編集!!」と宣言されたからには、そういう歯ごたえというか芯を感じたかった。同じく日本のSFの書き下ろし短編を集めた〈NOVA〉には、アンソロジスト大森望の印がしっかりついている。あの〈日本SF短編50〉は日本SF作家クラブ名義ではあるけれども、北原尚彦日下三蔵星敬山岸真の印があるからこそ毀誉褒貶があっておもしろいのだ。
堀晃「宇宙縫合」が傑作。壮大な時空をこの一点へ集約してみせる技にほれぼれ。敬慕する小松左京『果てしなき流れの果に』へのトリビュートであり、それを「日本SF作家クラブ設立50周年記念出版」で読むからこそなおさら沁みるものがある。
|読む―SF|comments(0)|trackbacks(0)|2013/06/09 Sun.|
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