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|-|-|-|2014/07/26 Sat.|
aにもbにもついにむえんだった
黒木夏子abさんご』(文藝春秋,2013/01)

史上最高齢75歳/第148回芥川賞受賞作[帯]
    収録作品
    • abさんご
      なかがき
    • タミエの花

その何者かがたたえた文字をつらねてあるありようは,どのようだと語るか騙ろうとするのか喩えるのがたやすいものではなく,読量者はあたまのなかのこんがらがりさざめくのをそのままなのかかくそうとしているのか,くちぐちに告げつのった.その文字を目が追いかけるということでいえば,かなが多いので読みにくいはずはないのだけれど,目にうつるものがするするとどこかにぬけていく心もちは,それで不快になるものでなくあふれよせた.
第148回芥川賞(2012下半期)受賞作。
|読む|comments(0)|trackbacks(0)|2013/03/08 Fri.|
自転車で痩せた人に引いてしまう貴方に
こやまけいこくるくる自転車ライフ』(イースト・プレス,2012/08)

まあまあゆるく、なにげに熱い、自転車中心の日常を描くコミックエッセイ[帯] マンガ家の妻とCG屋の夫がはじめてふたりで買った自転車はBD-1。妻はマイペースで愉しみ、夫はガジェット好きの血が騒いで物欲魔神と化した日々のくらしを描いた「まあまあゆるく、なにげに熱い、自転車中心の日常を描くコミックエッセイ[帯]」。自転車に乗ってみたいけど、いきなりロードバイクをガシガシ勧めてくる高千穂遥には引いてしまう貴方におすすめ。
|読む|comments(0)|trackbacks(0)|2013/03/05 Tue.|
自転車で痩せた人による布教と泪と男と女
高千穂遙/一本木蛮じてんしゃ日記2012』(早川書房,2012/10)

高千穂遥が一本木蛮に指南する自転車マンガ第三弾。小さくても筋力なくても大丈夫!ヒルクライムレースに挑戦だ!永遠の初心者・一本木蛮がヒルクライム・レースに挑んだ汗と涙のドキュメント。[帯] じてんしゃ日記シリーズ4年ぶりの第3弾。XSサイズ女子が高千穂遥パパに言われるがままに新車を選びやまめ乗りを学びヒルクライムに挑むまでを描く。高千穂遥パパの布教はどこまでも熱く、引き気味の一本木蛮の気持ちもわかる気がする。
|読む|comments(0)|trackbacks(1)|2013/03/04 Mon.|
あの世とこの世の間で
水道橋博士藝人春秋』(文藝春秋,2012/12)

報告文学としての傑作であり、博士の、私小説としての大傑作/リリー・フランキー[帯]
    収録作品
      まえがき
    • そのまんま東(東国原英夫)
    • 甲本ヒロト
    • 石倉三郎
    • 草野仁
    • 古舘伊知郎
    • 三又又三
    • 堀江貴文―フジテレビ買います―
    • 湯浅卓―ロックフェラーセンター・売ります―
    • 苫米地英人―ロックフェラーセンター・買います―
    • テリー伊藤
    • ポール牧
    • 甲本ヒロト
    • 爆笑"いじめ"問題
    • 北野武と松本人志を巡る30年
    • 稲川淳二
      あとがき
『藝人春秋』と名付けた本書はこの世から来た「ボク」があの世で目にした現実を「小説」のように騙る――お笑いという名の仮面の物語だ[p.7「まえがき」]
演じるとか歌うとかボケるとかの才があの世では必要なのだ。それは努力して磨かれるものかもしれないけれど、努力したから得られるものではなく、天賦のものとしてしか持てないのではないだろうか。だから、たとえば天然ボケと呼ぶのは蔑んでいるのではなく持たざる者から天災への称賛なのである。あの世をこの世から観るしかできない身の勝手な推測だけれど。そのあの世に棲む者についてなにか溢れんばかりの文章で集められている。思ったのは、あ、水道橋博士はあの世のひとではなくこの世の側にいたんだ。あの世への憧れは誰よりもあるし、この世で求められる術は十二分にもっているのだけれど、あの世だけで生きることはかなわず、ときどきこの世に帰ってきてあの世のことを過剰な文体で伝えてくれる。
師匠に向き合って「ボクが北野武の足跡を追いかけるのをやめ「シーザーを知るためにはシーザーになる必要はない」と達観したのは30代の時だった[p.283]」と述懐する「北野武と松本人志を巡る30年」(初出〈BRUTUS〉2010/06)やドラマチックな芸人政治家を自在に追う「そのまんま東(東国原英夫)」(初出〈笑芸人〉2001夏)は、たけし軍団インサイダーに期待されるとおりの見事な出来だがもしかしたら他の誰かが手掛けることができるかも。でも、頭が良すぎるひと3部作「堀江貴文」(初出〈WEBダ・ヴィンチ〉2005/04)、「湯浅卓」(初出〈笑芸人〉2004春)、「苫米地英人」(書き下ろし)のは、水道橋博士だけがあらわすことのできる愛のこもった抱腹絶倒の逸品。
|読む|comments(0)|trackbacks(0)|2013/02/21 Thu.|
ぼやく力
阿川佐和子聞く力』(文藝春秋・新書,2012/01)

2秒の「……」で人間関係が変わる/プライベートにビジネスに相づちの打ち方から会話のツボまで[帯]
インタビューが苦手だったアガワが、1000人ちかい出会い、30回以上のお見合いで掴んだコミュニケーション術を初めて披露する―。[カバー袖]
という2012年の輝けるミリオンセラー。この「心をひらく35のヒント[副題]」を実戦すればみるみるコミュニケーション力があがって仕事も恋愛もうまくいくみたいなマニュアル本ということはなく、いやビジネスに役立ててしまうひとや婚活を成功させるひともいらっしゃるだろうけれど、「面白そうに聞く」「メールと会話は違う」「自分の話を聞いてほしくない人はいない」といった35の切り口から紡がれるアガワさんのチャーミングなぼやきを聞く一冊。
|読む|comments(0)|trackbacks(0)|2013/01/15 Tue.|
推すとは信じることである
小林よしのり/中森明夫/宇野常寛/濱野智史『AKB48白熱論争』(幻冬舎・新書,2012/08)

人はみな、誰かを推すために生きている。[帯]
あえてではなくマジでハマった4人の論客が、AKB48そのものの魅力を語り合い、現象を分析することで、日本人の巨大な無意識を読み解き、日本の公共性と未来を浮き彫りにした稀有な現代文明論[裏表紙]
に対してあえてではなくマジで応えたくなるおもしろさ。いや、しないけれど。あの中森明夫(もう52歳だって)だけは、マジと言いながらほんとはどこかネタ気があるんじゃないのと疑っているのだが、どっちでもいいや。だってすごくおもしろいから。これで遠藤諭もマジでと言い出したら、その時はさすがにAKB劇場に足を運ばなくてはいけないような気も。陰りがみえたと言われてはいるものの相変わらず書店に溢れる新書ブームが生みだしたステキな奇書。
|読む|comments(0)|trackbacks(0)|2012/12/12 Wed.|
参謀下がって二歩進む
森繁和『参謀』(講談社,2012/04)

落合博満前監督推薦「ドラゴンズの8年間で野球界に信頼できる人間を見つけた。私が、またユニフォームを着るなら必ず森繁和を呼ぶ」[帯]落合信満、2004年から2011年まで中日ドラゴンズの監督を務める間、Aクラスから陥落することなく日本一を1回、4度のリーグ優勝を果たした名将。その参謀として支えた森繁和が「落合監督との8年間を通して私が学んだ、強いチームを作る術を、プロ野球ファンのために、チームのリーダーやナンバー2の皆さんのために、じっくりふり返ってみる[p.8]」本である。 好成績をあげた参謀の気持ちのいい自慢話だし、もちろん組織論としても読めるけれど、なによりもチームスポーツとしての野球の魅力が伝わってくる。単純ではない。人情だけでひとは動かないが、論理だけでも片付かない。しかもプロの話だからコストにも目を配る必要があり、そのため参謀は毎年オフにドミニカ共和国に行くことになる展開にもなるほど。2004年の開幕試合、FAで中日にに来てから3年間まったく一軍で投げていない川崎憲二郎の先発。2007年の日本シリーズ第5戦、完全試合を続けていた山井大介のあと1回を残しての交代。マスコミの貧しく薄い論調では不可解とされたこれら采配のすごさもよくわかる。
|読む|comments(0)|trackbacks(0)|2012/11/16 Fri.|
巻いてるふたり
上田浩二郎リストラ芸人』(講談社)

苦節18年。Hi-Hi上田が描く、超前向き、ちょっぴり泣ける鳥肌ノンフィクション。[帯]THE MANZAI 2011』(CX,2011/12/17)にはたいして期待していなかった。2010年に終了した『M-1グランプリ』の後継という触れ込みだったけれど、認定漫才師とか本線サーキットなど仕組みが複雑だし、年齢や芸歴の縛りがないので新しい風は古い壁にブロックされるんじゃないか、だいたい吉本ばかりみたいだし。だからリアルタイムで食いつくこともなく、翌日録画で視聴。決勝に進出した16組のなかには、M-1グランプリ2009覇者のパンクブーブー、2010準優勝のスリムクラブ、ファイナリスト経験者のナイツに千鳥。ベテランの博多華丸・大吉やテンダラーも。一回戦は4グループに分かれて4組が競う。Aグループ(囲碁将棋、チキチキジョニー、ナイツ、磁石)は、ナイツが圧勝。実力のあるナイツが悪いわけではないけれど新しい風は吹きそうもないかと思い始めた矢先のBグループのトップバッター、未知のコンビHi-Hiの掴み「最近どう? みんな、パスタ巻いてる?」にしびれた。新しい風だった。そして、僅差でスリムクラブにテンダラー、それから同じ事務所のハマカーンをくだして決勝進出。ナイツ、パンクブーブー、千鳥と戦って4位に終わったけれど、わたしのなかではHi-Hiが圧勝だった。そのHi-Hiがデビュー18年のベテランとは知らなかったわ。東京吉本のオーディションを受けて銀座7丁目劇場の舞台にあがるものの、芸歴2年目にリストライベントでクビになり、芸人を辞めてバイトとバンド活動でふらふら過ごしていた3年を経て、深く考えることもなくまたお笑いをやってみようとケイダッシュに所属。それから、ブレイクしたはなわのバーターで経験を積み、前説王と呼ばれ、かすかに浮いたり沈んだり、後輩のオードリーが爆発的に売れ、そして38歳となったふたりは『THE MANZAI 2011』の舞台に立ち、「あぁ漫才楽しい」「オマエの18年間放り込んでこい」と相方と聴衆のハートを鷲掴みにしたボケの上田浩二郎みずからが書いた、苦しかったはずなのにどこかふわふわした芸人の青春。たいへんなのになぜかあたたかかった。
僕にとって思い出したくない日々が なぜ二人にはこんなに明るく楽しく過ごせたのだろうか? そういえば、Hi-Hiさんはずっとヘラヘラ笑ってた。 18年待てたのは上田さんと岩崎さんが、 「上田浩二郎」を信じ続けられたからかな。 だとしたら、真の意味で"適当"な二人だ。(オードリー・若林正恭)[帯]
|読む|comments(0)|trackbacks(0)|2012/11/11 Sun.|
環島にあこがれて
野嶋剛銀輪の巨人』(東洋経済新報社,2012/06)

瞬く間に世界最強にのぼりつめたとてつもない自転車メーカー「台湾巨大機械」とは何者のか!?[帯]
ニッポン自転車産業の強烈な空洞化はなぜ起きたのか? 同じ危機にあった台湾はなぜ奇跡的な成長を手にしたのか? はじめて解き明かされる自転車インダストリーの現代史[帯]
台湾を代表する自転車メーカー、劉金標が1972年に創業したジャイアントの成功を多角的に描いておもしろい。単に商業的に成功しただけでなく、自転車文化を台湾に根付かせ花開かせたところがすばらしく、うらやましい。自転車で台湾を一周する「環島」にあこがれます。また、かつて自転車王国とよばれた日本の自転車産業の衰退もきっちり分析することで、世界がみえてくる良書。
同じころに出た光森忠勝『カリスマサイクリスト鳴嶋英雄の自転車の楽しみ方』(朝日新聞出版,2012/04)も同じく自転車業界成功者本だが、製造と小売、台湾と日本という差を考慮してもなんだか寂しい感じがしたのは、主人公をとりまくスタッフや環境を掬いあげているかどうかの差かな。
|読む|comments(0)|trackbacks(0)|2012/10/29 Mon.|
ガタスタ屋の冒険
豊崎由美ガタスタ屋の矜持 寄らば斬る!篇』(本の雑誌社,2012/06)

トマス・ピンチョンから太田光まで、厳選八十二作+その他五作/千五百字に詰まった一冊入魂の矜持をご覧じろ。[帯] ガターは要約、スタンプは評価。ヴァージニア・ウルフが書評家に与えた蔑称ガター&スタンプ屋を誇りをもって名乗るガタスタ屋、豊崎由美が〈本の雑誌〉で毎月一頁一冊のペースで刻んだ2015年から2012年までの記録。「エンタメから海外文学まで、物語寄りから手法寄りまで、たいていの小説は読むし、愉しめる[p.86]」豊崎由美の「ホントに好きなのは「なんだ、これ?」と驚かされる小説[同]」という発言に痺れました。私もそうです。なのに、80冊以上紹介された本のうち既読はなんと古川日出男『ベルカ、吠えないのか?』と太田光『文明の子』の2冊のみ。傑作も駄作も含めて未読の大地はあまりにも広い。すべての本を読んで読み尽くしたい。それが叶わないとしても、世の中にはたくさんのすてきな本があり、それらをガタスタ屋か誰か本を愛するひとが読んでいてくれるのだからうれしくなる。書評を読むということにはそういう喜びもある。
|読む|comments(0)|trackbacks(0)|2012/09/30 Sun.|
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